COLUMN 就職コラム

逆出向

INPEXグループでの活躍の道

加藤翔平

「逆出向」で得た経験とマインドはIEJ全体の財産となる

IEJの従業員はINPEXおよびグループ企業への「逆出向」を行うケースがあります。双方の業務に触れることで、スキルだけでなく仕事に対するマインドを磨かれることも。実際に「逆出向」を経験した加藤翔平さん(入社10年目)にお話を聞きました。

PROFILE

加藤翔平

2012年4月入社。新潟大学工学部機能材料工学科(当時)卒。総合職(技術)として入社し、機械系エンジニアとして1~4年目は主に現場施工管理に携わる。2016年7月より株式会社INPEX国内E&P事業本部施設ユニットに逆出向。その後IEJに戻り技術部にて勤務。山形県鶴岡市出身で、趣味は映画鑑賞とDIY。

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――加藤さんは逆出向される前は、どこの部署でどんな業務を担当していましたか?

新卒で入社し、1年目~3年目は旧東洋ガス機工のプラント部の工事課に配属され、現場での施工管理・安全管理業務に従事していました。4年目から会社組織がインペックスエンジニアリングに改組され、オーナー側での工事監理・仕様書作成業務等に携わりました。

――逆出向の話があった時にはどんな感想を持ちましたか?

当時私は社内のエンジニアとしては未熟でしたし、年齢的にも最若手だったため、「『INPEXの胸を借りて勉強させてもらってこい』という意味で逆出向メンバーに選ばれたのかな」と考えていました。
そのためか、ある意味身軽な気持ちで、あまりプレッシャーを感じることなく挑戦していけたのではないかと思っています。

――逆出向先となったINPEXでは、IEJでの業務経験を活かすことはできましたか?

IEJで積んだ現場施工管理の経験から、設計した設備が実際に現場に設置可能なのか、設置するにはどのような作業が必要か、想定した工程は実現可能か等といった事項を検討することが可能でした。これらに基づいて、机上の空論にならず、現実に即した計画を立てるよう心掛けることができたと考えています。

――加藤さんご自身が逆出向でIEJに持ち帰ることができたと感じる技術や経験はどんなものですか?

INPEXでの業務を通じて、さまざまな設備の仕様に関して、その根拠となる技術基準や、さらに言えば基準を形成する設計思想といった、深い部分での理解を進めることができました。
また、操業現場の方たちから過去の経験について直接お聞きする機会も多くあり、今日までの試行錯誤を知ることで、INPEXの設計思想がどのように形作られてきたかを知ることができました。
現在のIEJの業務においても、「規格で決まっているから、標準仕様がそうなっているから」で思考をストップさせるのではなく、なぜそのような基準となっているのかという解釈までを踏まえた設計を心がけています。

――加藤さんが個人として逆出向を通じて変化したところを教えてください。

プラントの計画段階から参加することができたので、「作ろうとする設備が何のためのものなのか」という目的を、出向前に比べてより一層意識するようになりました。
問題・要求を解決するために、常に複数の案を用意するようになったので、既存の設備仕様にこだわらず柔軟に対応できるようになったとも思います。
また、プロジェクトメンバーとの議論や他企業に技術的な質問をする機会が増えたことで、傾聴力が高まり、それに引っ張られるように発信力もどんどん高まっていき知識だけでなく、グループ内外の人的交流も広がったのはうれしいところです。

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――就活中の方に向けてメッセージをお願いします。

エンジニアは特殊な業界なので、専門性が強い仕事が多いというイメージがあり、就職活動に際して不安を感じるかもしれません。しかし、実際にエンジニアとして仕事を始めれば、難しい問題であっても根気良く調べることで、きっと答えは導き出されます。
自分なりの美学をもって仕事に臨むと楽しさがわかると思いますので、ぜひ積極性をもって飛び込んできてください。

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管理部より

加藤さんには2016年7月~2019年3月、2019年8月~2020年9月の2回、いずれもINPEX国内E&P事業本部施設ユニットに逆出向してもらいました。

加藤さんの逆出向に望んでいた要素は、INPEXとの人材交流や技術交流、グループ全体の一体感の醸成に加えて、「IEJでは経験できない多様なプロジェクトへの関与経験」や「大規模プラント設計業務経験」、「技術的リサーチの探求(保全の永遠のテーマである腐食防食、塗装技術等)」、「新技術の開拓」などを学びつつ業務に当たってもらい、INPEXにおいてもエンジニアとして通用する人材を育成することが目的でした。
加藤さんは期待に応え、今やIEJとINPEX双方の意図を汲んだ設計業務を行える、当社にとって欠かせない社員の1人として、大きな成長を遂げています。
業務の必要性に応じての逆出向もありますが、何より多角的なものの見方ができるようになる点において、技術者として成長していくうえですばらしい経験が積めると思います。今後もこうした機会を通じて社員に多様なキャリアを用意していきたいと考えています。